子宮頸がんワクチン副反応-2

年齢
17歳
性別
女性
身長
159cm
体重
55.9Kg
治療方法
硬膜外気体注入療法 
主訴
倦怠(身体のだるさ)で、HPVワクチンを接種した後に発症。
その他の症状として
頭痛(起立性頭痛、頭痛で学校に行けない) 頸部痛 肩こり 背中の痛み 肩甲骨と肩甲骨の間の痛み 腰痛 顔のしびれ 手と足がムズムズする(むずむず脚症候群?) 関節の痛み 足が硬直する 歩行障害 動悸 胸が痛くて苦しいのぼせる 呼吸困難 めまい 耳鳴り 聴力低下 フラツキ 集中力低下 記憶力障害 睡眠障害 視力低下 視野狭窄 光過敏 目の焦点が合わない 右目のかすみ(ぼやけ):眼科ではマリオット暗点拡大を指摘された 速く動く物を眼で追いかけられない 追いかけると気持ちが悪くなる 顔の痛みとしびれ 右半身の感覚障害 顎が十分に開かなくなった 臭いに過敏 味が分からない 舌の動きが悪くなった 異常に食べるようになった 便秘・尿が余り出ない 生理不順
症状を悪化させる要因
天気(雨が降る前、低気圧が近づく時)(天気痛)、朝起きたとき、ストレスを感じたとき。
症状を軽減させる要因
高圧ルームに入る
現病歴
中学1年(12歳)の時3回HPVワクチンの接種を受けた。接種した翌日は手が上がらず発熱した。3回目の接種の後急に視力が落ち、視野が狭く感じた(視野狭窄)ので眼科を受診したが、眼科ではヒステリーと言われた。体がだるくて朝起きられなくなった。右足の感覚がなくなってきた。色んな病院を受診して検査を受けたが異常は無かった。ネットに症状を入れたらHANS(子宮頸がんワクチン副反応)に該当したので、大学病院に入院して精査したが、心の問題で親子関係に原因があると言われた。歩けなくなり、来院時も杖歩行であった。発症から2年後に大学病院の小児科を受診したが、この時には痛みと不随意運動も現れていた。受験のストレスによる心の問題と言われた。発症から3年目にHANSを専門に診療している病院を受診した。脳脊髄液の循環に問題があることを指摘され、脳神経内科からの紹介で来院。
治療前の状態
意識は清明で、四肢麻痺などの明らかな異常はなかった。しかし杖歩行で、歩行は著しく遅かった。MRI画像上は明らかな異常なし。
治療経過
起立性頭痛が酷く、症状が低髄液圧症に似ているので腰椎穿刺を行った。髄液圧は25 cm水柱と異常に高く、髄液を3.5mL排除したが、症状に変化はなかった。腰椎穿刺の4日ごと6日後EGI(硬膜外気体注入療法)を行った。初回のEGI直後から頭痛が軽減し、眩しさもとれた。杖なしで歩けるようになった。2回目のEGIの後には視野欠損も訴えなくなった。治療の翌日には杖なしで歩いていた。
治療前後の比較
図-27に治療前と治療後3ヶ月のSF-36、TUG(3m往復歩行に要する時間)及び握力検査結果を示す。SF-36はどの項目も標準以上に改善している。歩行も安定して速くなり、右の握力改善が著しい。図-28には治療前と治療後3ヶ月のかな拾いテストの結果を示すが、処理能力、理解力ともに著しく改善している。顕著な改善は退院時にすでに認められ、地方から治療に来ていたが、ディズニーランドで遊んでから帰ることが出来た。追加の治療は行っていない。
発症から初診まで
4年
初診から治療終了まで
12日
入院期間
治療前の機能評価の日数も含めて12日
治療費
硬膜外気体注入療法:30,000円 入院(1泊2日目安):100,000円 ※保険適用外
治療の主なリスク・副作用
痛み、出血、感染、空気塞栓、麻酔、偶発的合併症
専門用語
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選択されたタグ
  • 頸部痛
  • 背部痛
  • 腰痛
  • めまい
  • 耳鳴り
  • 目のかすみ
  • 目の焦点が合わない
  • 視力低下
  • 光過敏
  • 顎が痛い、口が十分に開かない(顎関節症)
  • 味覚障害
  • 嗅覚障害
  • 歩行障害、ふらつき
  • 記銘力障害
  • 集中力低下
  • 不眠
  • 便秘(下痢も含めて、過敏性腸症候群)
  • 体温調節障害
  • 血圧や脈拍の異常(起立性調節障害)