慢性疲労症候群-1
- 年齢
- 40歳
- 性別
- 女性
- 身長
- 158cm
- 体重
- 50Kg
- 治療方法
- 硬膜外気体注入療法
- 主訴
- 全身倦怠感
- その他の症状として
- 頭痛 全身の痛み(線維筋痛症の合併) 頭痛 頸部痛 肩こり 顎の痛み 筋肉痛 動悸 食欲不振 便秘 のぼせる めまい フラツキ 寝付きが悪い 目がかすむ 視力低下
- 症状を悪化させる要因
- 天気が悪いとき(天気痛)
- 症状を改善させる要因
- 特にない
- 現病歴
- 31歳で出産した。その後から様々な症状が現れた。体が非常にだるくて倒れたこともある。多くの症状があり、眼科、脳神経内科、脳神経外科を受診したが原因不明。心療内科を受診し、自律神経失調症と診断され、向精神薬(リーゼ、トフラニールなど)を処方され、症状は少し改善した。他院で「脳脊髄液減少症」と診断されたが、現在の症状は自律神経失調症のためと言われ、特に治療はされなかった。以後17年間、ずっと疲れやすく、頭痛などの様々な症状が続き、いくつかの病院を受診したが原因がわからなかった。建築関係の自営業を営んでいるが、現場の仕事はしておらず、体調が悪くなると一ヶ月も会社を休むことがある。テレビ番組で「脳脊髄液漏出症」の放映があり、症状が似ているので来院した。知人からの勧めで来院。痛みや頭痛、自律神経症状もあるが、倦怠感が強く、8年以上続いているのでCFS(慢性疲労症候群)と考えられた。
- 治療前の状態
- 意識は清明で、四肢麻痺などの明らかな異常はなかった。頭部MRIで高位円蓋部のクモ膜下腔の拡大を認めたが、それ以外の異常は認めなかった。
- 治療経過
- 腰椎穿刺で、髄液圧は14.2cm水柱、脳脊髄液圧を10mL排除したが特に悪化せず。 腰椎穿刺の翌日にEGI(硬膜外気体注入療法)を行ったところ、直後から顎の痛みが取れ、目の曇りがはれてよく見えるようになった。その後は悪化していない。筋肉痛もとれた。
- 治療前後の比較
- 図-13に治療前と治療後3ヶ月のSF-36を示す。治療前のSF-36では比較的軽症と思えるが、治療により全ての項目で改善している。治療後3ヶ月以降は一度も来院していない。

- 発症から初診まで
- 8年4ヶ月
- 初診から治療終了まで
- 9日
- 入院期間
- 4日
- 治療費(概算)
- 硬膜外気体注入療法:30,000円 入院(1泊2日目安):100,000円 ※保険適用外
- 治療の主なリスク・副作用
- 痛み、出血、感染、空気塞栓、麻酔、偶発的合併症
- 選択されたタグ
-
- 頸部痛
- 全身の痛み(繊維筋痛症)
- めまい
- 目のかすみ
- 視力低下
- 顎が痛い、口が十分に開かない(顎関節症)
- 歩行障害、ふらつき
- 不眠
- 便秘(下痢も含めて、過敏性腸症候群)
- 体温調節障害
- 血圧や脈拍の異常(起立性調節障害)