線維筋痛症-1

年齢
29歳
性別
女性
身長
152cm
体重
50.4Kg
治療方法
硬膜外気体注入療法 
主訴
全身の痛み(線維筋痛症)
その他の症状として
頭痛(起立性) 頸部痛 肩こり 背中の痛み 腰痛 肩甲骨と肩甲骨の間の痛み 手のふるえ 急に力が抜けて動けない 疲れやすい(慢性疲労症候群?) 記憶力低下 集中力低下 判断力低下 めまい 耳鳴り 聴覚過敏 フラツキ 匂いが分からない 視力低下 光過敏 目の奥の痛み 速く動くものを目で追いかけられない 飛蚊症 顎が十分に開かない 味が分からない 舌の動きが悪い 喉がひきつる感じがする 食欲低下 吐き気 下痢 排尿障害 発汗異常 動悸 生理不順
症状を悪化させる要因
天気が悪い(天気痛)、長く立っている、車に乗っている時
症状を改善させる要因
身体を温める、横になる、眠る
現病歴
12歳までは全く元気だった。中学1年の冬にインフルエンザにかかって激しく咳き込んだ。その後から体調がおかしい。体が痛くて力が入らない、横になりたくなる。雨が降る前から動けなくなる。頭痛と全身痛で学校に行けなくなった。水のような下痢もあった。原因不明であったが、28歳の時リウマチ科で線維筋痛症と診断された。症状が「脳脊髄液減少症」に似ているので来院。意識は清明で麻痺などの明らかな神経学的脱落初見なし。画像上も異常なし。
治療経過
入院して腰椎穿刺、髄液圧:80mm水柱、脳脊髄液圧を 20mL 排除した。髄液排除直後から、目の奥の痛みや左手の痛みが軽減。腰椎穿刺の2日後にEGI(硬膜外気体注入療法)。症状は顕著に改善。
治療前後の比較
図-9に治療前、治療後1ヶ月、4ヶ月のSF-36を示す。注入した気体は1週間から2週間で完全に吸収されるのに、症状は持続的に改善。一度の治療で顕著に改善したが再燃した。しかし継続的な治療は行っていない。図-10には治療前、治療後4ヶ月の頸部可動域を示す。頸部可動域が著しく拡大している(首がよく動くようになった)。
発症から初診まで
17年
初診から治療終了まで
2ヶ月
入院期間
4日
治療費(概算)
硬膜外気体注入療法:30,000円 入院(1泊2日目安):100,000円 ※保険適用外
治療の主なリスク・副作用
痛み、出血、感染、空気塞栓、麻酔、偶発的合併症
備考
線維筋痛症を扱っているリウマチ科で「線維筋痛症」と診断され、その上で治療した最初の例。髄液圧は高くないのに、髄液排除で顕著に痛みが和らいだ。
選択されたタグ
  • 頸部痛
  • 背部痛
  • 腰痛
  • めまい
  • 耳鳴り
  • 聴覚過敏
  • 眼痛
  • 視力低下
  • 光過敏
  • 顎が痛い、口が十分に開かない(顎関節症)
  • 味覚障害
  • 嗅覚障害
  • 筋力低下(握力低下)
  • 歩行障害、ふらつき
  • 全身倦怠感(慢性疲労症候群)
  • 記銘力障害
  • 集中力低下
  • 下痢
  • 便秘(下痢も含めて、過敏性腸症候群)
  • 異常な発汗、ひどい寝汗
  • 血圧や脈拍の異常(起立性調節障害)

硬膜外気体注入療法の費用とリスクについて

硬膜外気体注入療法

概算費用
30,000円 ※保険適用外
入院する場合は入院費別途(一泊二日の概算費用100,000円 保険適用外)
内容
点滴、硬膜外気体注入療法、酸素カプセル
リスク
痛み、出血、感染、空気塞栓、麻酔、偶発的合併症
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